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道とは幹細胞 〜 その3〜

ところで、英語道はいくら否定(とくに東京のESS出身者はとりわけアメリカ型ディベートの信奉者)されても、決して沈まない。再生能力があるからだ。出世できる、脚光を浴びる(見栄がはれる)、ビジネスに結びつく、といった自己中心的な動機でメディアに進出しても、崩れることが多い。

通訳検定試験(私も1級の審査をしたことがある)も雲散霧消した。お墨付きがなかったからだ、と人は言う。私も身につまされる。しかし、理由はそれだけだろうか。
どうも協会運営者の中に<道>というprincipleを煙たがる空気があったのではないか。

今、私はさかんに幹細胞の研究を始めている。山中伸弥氏(京大教授)のiPS細胞(induced pluripotent stem cell)(人工多能性幹細胞)は、まさにICEE(かつての道検)の創立理念だ。このスピリットは英語教育界にも必要ではないかと思っている。

幹細胞は、最近のTIMEでも特集されている。
TIMEのカバーぐらいは、読んでおくこと。松本文化の核≠ノは、TIMEを読む人、あまり読まなくとも、いつも手にしている鉄人≠ェいる。もっと核の深奥部(玄のまた玄)に至ると、当用日記をつけている。ここまでくれば私の身内だ。

ところで、幹細胞はなぜ強いのか。
それは、他の細胞に分化する能力があるからだ。それが道(ドウ)の強みだ。ミチは、道(ドウ)と術(ジュツ)に分かれるが、根っ子、つまり幹(stem)の部分ではくっついている。

だから英語道は、他の分野にも飛び火する。その力はmagneticだ。
磁石は、電池とは違って、来るものは拒まない。
人は惹かれていく。磁力には、北と南の両極があるから、幹細胞のように強い。われわれ一人ひとりが細胞である。細胞は宇宙でもある。

そんな万能な細胞にも天敵がいる。ガン細胞だ。
どんな人間がガン細胞になりやすいか。簡単だ。人生で一本の道しか選ばなかった人間がガン細胞を発症しやすい。

学生時代、早くから英語とディベートをやってきた、試合でもいい成績を収めた、社会へ出ても、一生英語とディベートで食っていけるはずだと盲信している人は、途中からディベートを始めた人を低く見る。オレのディベート歴の方が上だ、という驕りがどこかにある。こういう人は、あまり説得力がない。ディベート好きにディベート教育をさせることは、酒飲みに、酒を売らせるようなものだ。

その4につづく

2009年3月3日
紘道館館長 松本道弘