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英語は言語。英語はリズム。リズムは踊る宇宙のエネルギー。言語は易(かわ)る。言語は人の心の如く、虚と実を繰り返す過程である。言語は時空のプロセスであり、道である。道が易れば環境と共に易る。言語は生きているが故に、進化する。言霊の歴史はその遺伝子により、創られる。言霊は言葉のスピリットであり、それは耳、眼、皮膚、身体を通じて体験する。

言語にも、食があり、性がある。言語は情報(モノ)を食して増殖し、文化(ココロ)と交わって繁茂分化する。言語はそのために、リスクをとる。言語のスピリットが人を呪縛し、人を変える。言語を学ぶことはリスクである。リスクをとらなければ、言語の形を学べても心は学べない。況や外国語においておや。言語の恐怖、スリルそして愉しさはそこにある。

英語道とは、英語とリスクを共にする道である。人が燃えなければ英語が燃え続けない。人が英語術に逃げるのは、快を求め不快を避けるからである。英語道が燃え続けるには、放道的な道草も必要だ。しかし、求道の心がなければ、凡人は英語に焼き尽くされる。

英語道とは、真理(ミチ)を求める誠の道であり、行である。修行とは、自己の煩悩を消滅する道である。英語の「道」を求める修行は厳しい。道友がなければ、息苦しくなる、永遠に続く孤独な道である。術友は得やすいが、失いやすい−そして空しい。道友は得がたいが、失いにくい。道友は妬まない。あらゆる花も妬まない。あらゆる花も、あらゆる道友も美しい。多くの道友との出会いは蝶の乱舞を彷彿させる。蝶は蝶道を外さないから強い。だから英語道は強くて、美しく、そして明るい弥栄(いやさか)の道である。道友は自らを敵とするがゆえに、人を妬まない。故に英語道は朗らかなり。
 
 

出典:「武士道と英語道」松本道弘著 スクリーンプレイ